ベンチャーキャピタルとは
ベンチャーキャピタルはファンドで集めた資金を使って将来上場を目指す企業に出資を行っています。
主な目的は、出資した会社が将来上場してから市場で株を売ることで利益を出します。
なかには事業に失敗して回収できなくなることもありますが、出資先が上場すれば大きな利益が出るため、一定割合の貸し倒れリスクを考慮して、将来性のある会社に積極的な資金提供をしています。
将来上場を目指すようなビジネスモデルでないと難しいですが、もしベンチャーキャピタルを利用できるのであれば積極的に検討してください。
貸付ではなく出資で、最終的には経営者や会社による買い戻しではなく市場で株を売却するので、うまく行くことを前提に考えればノーリスクで資金調達できるメリットがあります。
ベンチャーキャピタルは将来の成長性を重視する
ベンチャーキャピタルは、中規模で安定した利益を出している会社よりも、ベンチャー企業や赤字を計上しているけど、ビジネスモデルが形になれば大きな成長を期待できる企業に投資しています。
銀行融資とは全く異なる基準で審査や投資先の選定を行っています。
ベンチャーキャピタルから出資を受けるメリットは大きいですが、個人起業家がベンチャーキャピタルに目を付けられること自体が難しいです。
基本的には資本金1千万円以上のベンチャー企業で、市場から注目を集めているような所に声がかかります。
起業する段階で出資を受けることは難しく、ビジネスモデルだけではなくて実現させるための基盤を持っていることも重視されます。
中小企業は主に経営者仲間やコンサル会社、銀行などの紹介で経営者とベンチャー企業が繋がっていきます。企業側からベンチャーキャピタルにアプローチしても、門前払いを受けてしまいます。
資金提供だけではなくコンサルまで行ってくれる
ベンチャーキャピタルは数々の企業に出資して上場させてきた実績を持ちます。資金提供するだけではなくコンサルティングや提携先の紹介などを行ってくれることもあります。
コンサルの有無はベンチャーキャピタルによって異なってくるので、条件やプランをしっかり確認しておきましょう。
銀行融資をできる場合でも、ベンチャーキャピタルから出資を受けた方が事業の成長が早くなります。
返済義務がない
ベンチャーキャピタルは貸付ではなく出資をするので、銀行融資とは違い月々の支払いはありません。
利益に対しての配当によるインカムゲインではなく、将来的な株式売却によるキャピタルゲインを狙っているので、一般的な出資者のように目先の利益を求めて高額な配当を請求されることもありません。
調達した資金を100%事業に回せるので、目先の利益ではなく将来的な利益を目指すビジネスモデルとの相性が良いです。
ベンチャーキャピタルのデメリット
ベンチャーキャピタルは経営参入をしてきて、事業計画書通りの展開を求めてきます。
状況に応じてリストラや不採算事業の切り捨てなどシビアな対応を迫られることがあります。
計画通りに事業が成長していかない場合や、競合する会社に先を越されるなど成長性がなくなったと判断されれば、途中で出資の打ち切りと買戻しを請求されることもあります。
ベンチャーキャピタルも評判を大切にしているので、非常識な対応はしませんが、将来性を失った会社には厳しい対応をされます。
状況によっては、上場に向けた成長性はなくなったけど、細々と運営を続けられるような会社が、ベンチャーキャピタルからの支援打ち切りによって倒産してしまうケースもあります。
個人で投資するエンジェル投資家とは?